私は、研究者として歩み始めた二十代のころ、本質的なものを求めるあまり、抽象的思考に嵌り込んでしまい、身動きがとれない状態に陥っていた。そういう精神的にどん底のとき、ゲーテの言葉が目に飛び込んできた。(中略)自分の立ち位置が分からなくなったとき、何か壁に突き当たったとき、本書を開いてほしい。何かのヒントがきっと見つかるはずだ。(「まえがき」より)
「小さな対象だけを扱う」「日付を書いておく」「完成まで胸にしまっておく」「自分だけの師匠をもつ」――ゲーテのことばをヒントに、知的で豊かな生活を送るための「発想の技法」を学ぶ。
PR